DIYの必需品。一家にひとつあると便利なノギスの使い方を分かりやすく紹介します。

誰が発明したんでしょう、この便利なアイテム。建築模型を製作している時はアクリル板の厚みを測ったり、模型の部品を測ったり工作精度を要するのでノギスがないと仕事ができませんでした。その他にもネジの太さを測ったり、ネジ穴の内径や深さを測ったりDIYにとても役に立ちます。私の一押しアイテム、ノギスの使い方を分かりやすく紹介します。

この記事ではノギスの使い方を分かりやすくお伝えしたいので、内容を簡略化するため各部の名称は省いてます。この記事を書くにあたりノギスについてリサーチしましたが、聞き慣れない数々の名称の存在を私、ノギス愛用歴15年以上ですが知りませんでした・・・。言い方を変えれば、名称を知らなくても使いこなせます。

ノギスって何?

モノの外側(厚み、長さ、外径)、内側(内径、内寸、隙間の幅)、深さ、段差をこのアイテムひとつで測ることができます。

一般的なノギスの計測最小値は0.05mmです。サイズは様々で、最大70mmまで計測できる手のひらサイズのものから最大1000mmまで計測できる大きなものまであります。1000mm計測できる大きなノギスはバーベル並みに重いです。一般的によく使われている大きさは最大150mmまで計測できるサイズのものかと思います。私もこのサイズを愛用しています。

寸法の読み方

初めて使う方は”なんで目盛りがふたつ?複雑そう・・・。”と思うかもしれませんが、使い慣れたらあなたの工具道具の仲間入り間違いありません。

上記の画像を見てみると、1から10の数字が刻まれたバーがあります。このひとつの目盛りが小数点以下の数字を0.05mm刻みで示してくれます。計測はこのバーの”0”が示すところを読みます。いくつか例を見てみましょう。

例1

これは20.8mmを示しています。

下のバーの”0”が20mmから21mmの間にあるので、20.△△mmを示しています。

小数点以下の数字の△△をどこから読み取るかというと、下のバーと上のバーの目盛りのラインがぴったり真っすぐに揃ってるところを見ます。

”え?測る度に下の20本の目盛りどれが揃ってるか見るの??”と思うかもしれませんが、”0”が示してるラインが21mm寄りなので21.5mm以上を確認すれば答えが見つかります。

例2

下のバーの”0”は29mm台を示しています。

小数点以下はどうでしょうか。”0”は丁度真ん中あたりですが、5はラインが揃っていません。0.55のラインを見ると揃っています。

29.55mmが正解です。

例3

最後にもうひとつ。                    正解は31.3mmです。

例を3つ挙げましたが、いかがでしたか?小数点以下の数字を読み取るのは何度も繰り返し使っていると大体どのくらいなのか自然と分かってきます。それでは読み方を会得したところで次は使い方を紹介します。

ノギスの4つの使い方

ノギスは計測できる部位が4カ所あります。A~Dで振り分けました。それぞれ計測できるのは以下の通りです。

  • A・・・内側(内径、内寸、隙間の幅)
  • B・・・段差(モノの形状によっては深さも計測できます。)
  • C・・・外側(長さ、厚み、外径)
  • D・・・深さ

ノギスによっては”D”の機能が付いていないものもあるので、購入前に確認してください。

基本的にはどの測り方も青い丸で囲ったところに親指を当ててスライドさせて使います。

赤い丸で囲っているところはネジ式のロックです。計測後にこのつまみを軽く締めると固定できます。正確に目盛りを見る時、目の前に持ってくだけでもズレが生じることもあるので、慣れるまではこのつまみを使ったほうが無難かと思います。

Aの部分の使い方

口ばしのような形状をしているこの部分で内径、内寸、隙間の幅を測ることができます。まず、目盛りを0に合わせた状態で測りたい部分に先端を入れスライドさせて開きます。ノギスに対して計測物が傾いてると正確に測れないので気を付けてください。

こんな隙間や小さい内径も計測できます。

Bの部分の使い方

この平たい頭を垂直に当てて段差を計測します。ノギスの裏側はこんな風になって、矢印で示している部分で計測します。

計測したいところに対してこの平たい頭を垂直に当てて、バーが段差に当たるまでスライドさせてください。

形状によっては深さも計測できます。

Cの部分の使い方

外側(長さ、厚み、外径)を計測するこの部位が一番多く使用するかと思います。

計測部の付け根が先端の方に比べて少し幅が広くなっていますが、ここで計測しないように気を付けてください。

スライドを大きく広げて計測したいものを挟みます。バーに対して計測したい部位が平行になるように挟んでください。

Dの部分の使い方

バーをスライドさせるとDの部分から出てくる長細いバーで深さを計測します。この先端を底面に、Dの面を上面に当てて計測します。この先端が細いので傾きやすいですが、底面に対して垂直に計測してください。

形状によっては”B”を利用して高さ・深さも計測できます。先ほどもお伝えしましたが、深さを計測するバーの先端が細く不安定なので、私は高さ・深さを計測する場合はできる限り”B”を使って計測します。

定規代わりになるこんな使い方もあります。

例えば幅30㎝のベニヤ板があります。枠から20㎜入ったところに等間隔で部品を付けるために印をつけたい場合、段差を計測する”B”の部分を定規代わりに利用できます。

ノギスの目盛りを20㎜に合わせて固定します。あとはベニヤ板に段差を測る時と同じようにノギスを当てて、平らなヘッドの部分に印を付ければぴったり同じ長さで位置だしができます。何度も同じ長さで位置だしをしたい時に便利な上、正確なのでおススメです。

小さなノギス

最大100mmまで計測可能な小さくてかわいいノギスは携帯用です。吉祥寺のおしゃれな文具店でも販売されてました。小数点以下の目盛りを見ると1目盛りが0.1㎜です。また、ネジ式のロックがありません。精度を求める時は上記で使用したノギスをオススメします。

デジタル式ノギス

標準型ノギスのほかにホームセンターでも購入できるデジタル式ノギスもあります。目盛りを自分で読み取らなくても大きな液晶画面に自動表示してくれます。

目盛りがぼやけて読み取れない方や、単純に読み取りが面倒という方には使い勝手がいいかと思いますが、電池交換が必要になるので、いざ使う時に電池がない!ということもあります。また、標準型に比べてお値段が張ります。

一家にひとつあると便利と言っても過言ではないくらいの仕事をしてくれます。是非、お気に入りノギスを見つけてください。

以上、ノギスの使い方について紹介しました。

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